はじめに:0歳から習い事って早すぎる?
「0歳から習い事なんて、早すぎるんじゃない?」
そんな疑問を持ちながらも、我が家ではPTちゃんが生後4ヶ月のときにベビースイミングを始めました。
きっかけは、ママ自身の気持ちの変化です。私はフルタイムのオフィスワーカーで、当時は育児休暇中。1年後には会社に復帰する予定です。初めての育児は喜びに満ちている一方で、毎日が授乳・オムツ替え・寝かしつけの繰り返し。外の世界とのつながりが薄れていくような感覚に、ふと孤独を覚えることもありました。
「このまま家の中だけで過ごしていていいのだろうか?」
「会社に戻る前に、赤ちゃんと一緒に外の世界を体験してみたい」
そんな願望が芽生え、「そろそろ何か始めてみようかな」と思ったとき、候補に挙がったのがベビースイミングでした。
当時は珍しかった「生後4ヶ月から入会OK」
今でこそ、ベビースイミングは0歳から始められるスクールも増えてきましたが、当時はまだ「生後6ヶ月から」というところが多く、生後4ヶ月から入会できる施設は限られていました。
だからこそ、PTちゃんが通えたスクールはとても貴重な存在。
「首がすわったらすぐに始められる」という条件に合致し、ママとしても「早く外の世界に出たい」という気持ちに応えてくれる場になりました。
駐車場完備で車移動が安心だったこともあり、通いやすさは抜群。
「この環境なら続けられる」と思えたのも、入会を決めた大きな理由でした。
ベビースイミングを選んだ理由
親子のスキンシップ
水の中で抱っこしたり、目を合わせて声をかけたりする時間は、日常とは違う特別なコミュニケーション。会社復帰後はどうしても一緒に過ごす時間が減るからこそ、今のうちに「濃い時間」を持ちたいと思いました。
生活リズムの安定
運動量が増えることで夜ぐっすり眠ってくれると聞き、育児の負担が少しでも軽くなるなら試してみたいと感じました。
ママ自身のリフレッシュ
外に出て、同じように育児をしているママたちと交流できるかもしれない。近所には同年代の赤ちゃんが少なく、育児の悩みを共有できる相手がいないことも寂しさの一因でした。習い事は、赤ちゃんのためだけでなく、ママ自身のためにもなると感じたのです。
施設選びのポイント:駐車場完備で車移動が安心
この頃は、ベビーカーはバシネットタイプ(フラット)。このベビーカーを車に積んで車移動でプールへ。とにかく荷物が2人分なので、駐車場完備の施設(できれば屋内)が必須条件でした。
雨の日でも安心して通えるよう、屋根付きの駐車場があるスクールを選んだことで、天候に左右されない移動のストレスは大幅に軽減。とはいえ、駐車場からプール施設までは、子供を抱っこし巨大なバッグを抱えて通っていました。環境を整えることは、習い事選びの大切なポイントだと実感しました。
PTちゃんの反応:水と相性抜群!
いよいよ迎えた初回のベビースイミング。
プールに入ったPTちゃんは、物怖じすることなくぷかぷかと浮かびながらニコニコ。周囲の赤ちゃんが泣いている中でも終始ご機嫌で、先生からも「水との相性がいいですね」と褒められました。ママとしても誇らしい瞬間でした。
一方で、ママの心境はまったく違いました。
久しぶりの運動で体力的にも緊張していたうえに、「赤ちゃんが水の中で安全に過ごせるか」という不安が常に頭をよぎります。抱っこしながら水に入るときの手の力加減、顔に水がかからないようにする工夫、周囲の流れに合わせるタイミング——すべてが初めての経験で、緊張感は半端ありませんでした。
それでも、PTちゃんの笑顔に励まされ、「この子は楽しんでいるんだ」と確信できた瞬間、ママの肩の力も少しずつ抜けていきました。赤ちゃんの成長を間近で感じられると同時に、ママ自身も新しい挑戦をしているのだと実感した初回レッスンでした。
プール後の着替えタイムは戦場
ベビースイミングは楽しい時間ですが、終わった後の着替えはまさに“試練”。
PTちゃんを拭いて着替えさせ、自分も急いで着替える。冬場はドライヤーで髪を乾かす必要もあり、汗だくになりながらの作業でした。ワンオペ育児にはハードルが高く、毎回「どう効率化するか」を考えながら乗り切っていました。
さらに荷物も多く、タオル、着替え、オムツ、ミルク…と毎回大荷物。車移動とはいえ、駐車場から施設までの移動も一苦労。雨の日は特に、ベビーカーの操作や荷物の管理に神経を使う必要がありました。
工夫とおすすめポイント
ラップタオルの活用
更衣室ではママたちが裸でうろうろすることもあり、赤ちゃんもママもラップタオルを利用すると安心。着替えの時間を少しでも快適にできます。
家族の協力
お母様が一緒に来られる場合は、更衣室で赤ちゃんの着替えをお願いするのも一案。パパがいる場合は、プール後に赤ちゃんをパパに渡して男性更衣室で着替えさせる方法もあります。
ワンオペの場合の覚悟
一人で全てをこなす場合は、ある程度の覚悟が必要。時間に余裕を持ち、効率的な動線を考えて準備することが大切です。
習い事で広がる“お友達の輪”…のはずが?
「近所に同年代のお友達がいないから、習い事でつながりができたらいいな」
そんな期待もありました。
PTちゃんが楽しそうにしている姿に、周囲のママから声をかけられることもあり、少しずつ“ママ友”の輪が広がる予感がしていました。
でも、ある日——
仲良くなりかけたママから、ちょっとした“マウント”を感じるように。
「うちはもう○○もできるのよ」
「○○式の育児法、知らないの?」
PTちゃんが泣かずに楽しんでいることに、嫉妬のような空気を感じる場面もありました。学生時代や社会人の友達とは違う、母親同士の微妙な距離感。これが「ママ社会」の幕開けなのだと痛感しました。
それでも、始めてよかった
そんな中でも、PTちゃんが楽しそうに水に入る姿を見ると、やっぱり「始めてよかった」と思えます。
習い事は、子どもの成長だけでなく、親自身の“新しい世界”との向き合いでもあるのかもしれません。
ママとしての自分、子どもとの関係、そして周囲との距離感。いろんなことを考えさせられたベビースイミング体験でした。

